サボりすぎていたブログ投稿もまた始めて行こうと思います。

米国のファストファッションブランド「Forever 21」が、再び経営破綻の危機に直面してるとのことです。インターネット記事の関係者の話によると、同社は3月にも2度目の破産手続きを開始し、約200店舗を閉鎖する予定とのこと。最盛期には世界で800店舗以上を展開していたブランドが、なぜここまで衰退してしまったのでしょうか。そして、この出来事がファストファッション業界全体にどのような影響を与えるのか僕の予想も記載していますので、皆さんも考えてみましょう。

フォーエバー21の苦境とその要因

フォーエバー21は、低価格でトレンドを素早く取り入れた商品を提供することで、若者を中心に大きな支持を得てきました。しかし、今回の破産危機に至った背景には、いくつかの要因が考えられます。

1. 消費者の価値観の変化

近年、消費者の価値観が大きく変化し、「安くて流行の服をたくさん買う」という従来のファストファッションのスタイルから、「持続可能で環境に配慮した商品を選ぶ」という傾向へとシフトしています。特にZ世代やミレニアル世代は、環境負荷の高いブランドを敬遠する傾向が強まりました。

2. EC市場の拡大と競争の激化

かつてはリアル店舗での買い物が主流でしたが、今ではオンラインショッピングが一般的になりました。SHEINやTemuなどのECブランドが低価格でトレンドを抑えた商品を提供することで、ファストファッション市場の競争は一層激しくなっています。フォーエバー21はオンライン戦略の強化が遅れ、競争に対応できなかったとも言えるでしょう。

3. 店舗過多と経営戦略の失敗

最盛期には世界800店舗以上を展開していたフォーエバー21ですが、過剰な店舗展開が逆に経営を圧迫した可能性があります。特に、ショッピングモールを中心とした出店戦略は、コロナ禍を経て客足が減少したことで大きな打撃を受けました。赤字が長期化し、家賃の支払いが滞るケースもあったと報じられています。

2度目の破産手続きが意味するもの

フォーエバー21が2度目の破産手続きを進めるということは、単なる経営再編ではなく、ブランドの存続自体が危ぶまれる状況にあることを意味します。今後、同社の運営権を持つカタリスト・ブランズは、店舗の最適化や売却を模索するとしていますが、買い手が見つからなければ全店舗を清算する可能性もあるとのことです。

ただし、フォーエバー21の商標や知的財産はオーセンティック・ブランズが所有しているため、ブランド自体は完全に消滅するわけではありません。オーセンティックは、他の小売業者やEC事業者にブランドをライセンス供与する計画があるとされており、形を変えて存続する可能性もあります。

ファストファッションの未来はどうなる?

フォーエバー21の苦境は、ファストファッション全体の課題を象徴しています。消費者の意識の変化、オンライン市場の台頭、サステナビリティの重要性が増す中で、従来のビジネスモデルは限界を迎えつつあります。

今後のファストファッション業界の展開として、以下のようなトレンドが考えられます。

  1. サステナブルファッションの拡大 大手ブランドも環境負荷を軽減する方向へ舵を切り始めています。リサイクル素材の使用や、古着の回収・再販サービスの導入などが進むでしょう。
  2. D2C(Direct to Consumer)モデルの加速 ECを活用したD2Cブランドが台頭し、中間業者を省いた低コスト・高利益率のビジネスモデルが主流になる可能性があります。
  3. ファストファッションからスローファッションへ 「長く使える高品質な服を少しだけ買う」という流れが強まるかもしれません。特に欧米では「スローファッション」への関心が高まりつつあります。

フォーエバー21の破産は、単なる一企業の経営問題ではなく、ファストファッション業界全体が転換期を迎えていることを示しているのかもしれません。今後の動向に僕も注目していきたいところです。